パワハラは無くならない
楽天の某投手の報道を見ると、なんてことやってんだと呆れる人は多いのだろうけど、翻って我が身を見れば偉そうなことを言えない気がする。
自分自身は今回の報道にあるような愚かで悪質な行為はしたことは無いけれど、パワハラらしきことを一度もしたことが無いのかと問われたら、無いとは言い切れない。
おまけに他人へのパワハラを看過していることもあったからだ。
自分の身の回りでは、パワハラはかなりあったと思う。
そういう時代だったのだろうけど、会社の至る所で。
それだからか、メンタルをやられて休職、退職する者も多かったと記憶している。
酷いところでは、役員からのプレッシャーにより本部長、部長、課長のライン3人がメンタル不調に陥り、全員休職となった部署もあったな…
プレッシャーって言葉にすれば分からなくなるけど、そこにはパワハラらしき要素が多分に含まれていただろう。
そう思うのは、会社の中枢に残っているのは、パワハラ的な指導の中で育って来て、それにめげずに今の立場にいるのだから、ある意味パワハラ的な指導が当たり前と思っている奴が大半だからだ。
理不尽な指示が下される時、それこそ恫喝紛いのことはされたし、しているのだ。
パワハラって波及するんだよな。
前述のライン三階層が休職した部署がその典型例なのだけど、役員から目標達成において本部長に厳しい指導がなされ、焦った本部長から部長に厳しい指導がなされ、その部長も課長に対して厳しい指導をした結果、三人ともメンタルおかしくなって休職。
目標は達成されず、その部門は無くなったとさ。
パワハラの源流の役員はどうなったかって?
責任追求はされたみたいだけど、逃げ切って図太く役員のままだ。
流石だな…
自分自身も似たような状況でパワハラ行為をしたことがある。
上からの厳しい指導を受けて、部下に厳しい指導をしてしまった。
その中ではパワハラととられても仕方がない言動が無かったとは言えない。
偉くなる奴は厳しい指導、プレッシャーの中でも折れない強さがある。
逆の見方をすれば、そいつにとってはそれが当たり前なのだから、自分が上の立場になれば同様のことをするのだろう。
今回の楽天の某投手のようにパワハラを行った者にペナルティが与えられることは良いことだと思う。
今回の報道みたいなことが増えれば、愚かなパワハラは減るだろう。
しかし、それでも会社の中ではパワハラ行為は無くならないと思う。
パワハラは下位者に意図する行動を促す手段の一つにすぎないからだ。
今回の楽天の某投手のようにイジメと同義のパワハラは減るだろうが、会社の中において、目標達成を目指す中では、下位者に意図する行動を促すための手段としてのパワハラ行為は行われるだろう。
組織の中で、目標達成の過程で行われるパワハラは、兎角黙認されがち。
世の中のパワハラ行為を見る目が厳しくなれば、露見しないように巧妙なるだけなんだよな。
権力闘争やイジメと同じでパワハラは群れで生きる動物の性だからな。
あって欲しくないけど、無くなりはしないよな…
会社が他社に勝とうとするのをやめないかぎり勝つためにどこかで無理をしないといけない。じゃあ昔みたいに談合でもして競争なしで仕事を分かち合えるか?
返信削除