身近に見るパワハラの典型例

 


最近身の回りでメンタルをやられる社員が増えています。

一部は業務負荷増大からのようですが、彼ら彼女らがメンタルをやられた原因のほとんどがパワハラみたいなのです。

前回アップした記事では、自分が詰められた経験を書きましたが、今回は、最近身近で見たパワハラの典型例について書いてみようと思います。

先ずは

優秀な現場リーダーによるダメ出し型

新しいチームに配属された中堅社員が相次いでギブアップして異動を願い出る事例がありました。

原因はその現場を仕切るリーダーのパワハラだそうです。

このリーダーは、側から見ても優秀な人間で、若い頃からそつ無く業務をこなし、客対応も良いため、社内はおろか社外からも高い評価を受けていて、最近プロジェクトのリーダーとして新たなチームを任されたのですが、僅か一年でメンバーの離脱が相次ぐ事態が起きたのです。

離脱したメンバーの話しも聞きましたが、管理が細かい上に、自分と同じやり方以外を認めず、ダメ出しがとにかく多かったのだそうです。

リーダーである彼が仕事をそつなくこなしてきた裏には、業務に対する彼なりの細かい基準を持ち、それを遵守し続けてきたからであり、彼なりにそのことへの自負もあるからなのでしょうが、それを求められる他のメンバーは残念ながらそれが出来ない。

故にメンバーを詰め、詰められたメンバーは社内で優秀と言われるリーダーに抵抗できるわけもなく、結果メンタルをやられる人間が続出する事態となったようなのです。

「名選手、名監督にあらず」の典型例と言えるでしょう。

この場合は、メンバーが潰れる原因をリーダーがしっかり認識し、方向転換できさえすれば改善されるはずだし、改善されなくとも、メンタルをやられた可哀想な当該メンバー以外にパワハラの被害が及ばないので、会社全体への悪影響は小さいのですが

もっと深刻なパワハラも横行していました。



厳しい進捗管理が生む部下詰め連鎖型

成果主義の名のもと、達成の難易度が高い目標を課され、日々進捗を管理される。

目標がクリア出来なければ、減給はおろか降格もありうる今日、ライン管理職にとっては目標設定が重要。

こんな日々が当たり前になっている今、達成が厳しい目標を抱える部署で起きているのが部下詰め連鎖型のパワハラです。

達成に向けて具体策があり、それを講じることができる目標ならば、起こらないパターンのパワハラですが、経営陣の理想とする会社のあり様が、身の丈を超えている場合や、斜陽領域のマーケットに存在する企業の場合は、経営陣が執行役員に課す目標が既に無理ゲー感ハンパないものだったりすることは多々あり、そんな中多発するパワハラなんだと思います。

我が社の場合、上記どちらも当てはまるので、特に現実打破を課せられる本流以外の事業部では、徒手空拳の中、無理ゲー感いっぱいの目標が課され、そんな状況に置かれた事業部で頻発しているのです。

達成が難しい目標を課せられた本部長が、進捗が思わしくない部長に鞭を入れるが如く詰める鞭を入れられた部長が、個別の目標を達成出来ない課長に鞭を入れるが如く課長を詰める鞭を入れられた課長は、現場リーダー達に未達をなじり現場が荒れる。

その結果、その圧に耐えられなくなったものからメンタルをやられ離脱していくのです。

我が社では、こんなことがポツポツ起こっています。

一番多いのは現場メンバーと上司の板挟みになる課長階層と現場リーダーたち、酷い例だと、本部長と部長の両方が離脱した事業部もあります。

メンタルをやられて離脱する人間の比率は全社で2%位。

2%
の人的リソースが稼動不良になっているのは、会社にとって痛手と言う以外ないはず。

メンタル不調の離脱だけでなく、中途採用者が1-2年で離職するパターンも最近増加していて、毎月会社の掲示板には退職者と新規の中途採用者が何人も張り出されています。

稼動できないメンバーが増えて、中途採用による採用コストも嵩んでいるのですが、それを正そうとする動きは社内にはありません。

斜陽企業にもかかわらず、世の中的には少し名前が知られているものだから、募集をかければ代わりはいくらでもいるとでも思っている節もあります。

その昔、日本帝国軍は、兵隊一人一銭五厘と軽んじたそうですが、その結果は知れています。

構成員を大事にしない組織の末路は想像に難くないでしょうね

パワハラが根絶できるとは思っていませんが、同時多発的に起きているこの会社はどうなんだろうと思わずにいられません。







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