退職後の稼ぎはどれくらいあれば良いのか?
定年退職後の生き方を指南する書籍やネット上の記事には、「定年退職後に新たに選ぶ職業は、3つの円の重なるところから探すと良い」とされているのを何度か見た。
何れの記事にも同じようなことが書かれていて、その3つの円の説明は、凡そ以下のようなものだったと記憶している。
1.幼いころから好きだったことや今まで本当にやりたかったことの領域
2.できること、得意なことの領域
3.社会的に求められていることの領域
3番目については、世の中に求められている=稼げる領域と、生臭く言い換えることも出来るだろう。
この3つの円の重なるところに、定年退職後の理想の働き方があるとされていた。
これは、よくよく考えると当たり前のことで、自分も新卒で就職する際に、これらと同じ条件で就職したい企業や職業をスクリーニングしていたのを憶えている。
とは言え、定年退職後の職業選択のカギとなる3つの円の考え方は同じようでいて少し違うようだ。
新卒の時は、採用されなければならないので、「自分にその能力があるか?」即ち「できるのか?」と、なるべく実入りの良い、すなわち給料の良い企業や職業を選ぼうとしていたと思う。
つまりこの3つの円にも優先順位があって、新卒の時は3>2>1で選んでいたと記憶している。
興味ある業務だったとしても、選べるのであれば、安月給の職は選ぶことはなかったよな…
ところがだ、定年退職後にやる仕事を選ぶにあたっては、現役時代並みに稼ぐ必要はないので、「稼ぎだけでなく、好きなこと、出来ることも重視して選択すべし!」と何れの記事でも書かれていたような気がする。
一旦は「フムフム、なるほど、なるほど」と思うのだけれども、会社を辞めた後にどんな稼業に身を振るのかを真剣に考える度に、「月収いくらあれば破綻しないのだっけ?」と不安な気持ちに立ち返ってしまうのだ。
定年退職後も嘱託として会社に残ること前提として組んだ60歳代半ばまで返済期間ある住宅ローンや、未だ学業に専念しなければならない子供の学費を考えると、「好きなこと、出来ることが大事で、稼ぎは二の次だ!」とはとても言えない。
だから会社を辞めた後の職業選択においては、好きなこと、出来ることを優先したいが、最低限必要な稼ぎを確認することが先決との結論に至るのは当然なのだ。
さて、会社を辞めた後はどれだけ稼げば破綻しないのだろうか?
先ずはそれを考えてみた。
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