記憶の扉が開く時



小学生の頃、歯列矯正のため、実家最寄りの駅から電車で一時間ほどの歯科に3年ほど通ったことがある。

 

半世紀近く前のことなので、歯列矯正をやっていたことと、どこの町の歯科医院だったかぐらいは何となく覚えているが、歯科医院のある具体的な場所は忘れていた。

 

ところがだ。

 

今日買い付けた仕入れ物品を引き取りため、実家のある県内の、とある場所を訪れたところ、急に記憶の扉が開いたのだ。

 

とある駅前通りを車で走行中に、特徴ある商店街のアーケードを見た途端、「俺ここ来たことある」と不意に思った。

 

この商店街を、その昔に歩いたことを覚えていたのだ。

 

この町に来るとしたら、歯列矯正ぐらいしか考えられない。

 

恐らくこの商店街のどこかに半世紀近く前に通った歯科医院があったはずなのだ。

 

すっかり忘れていたことが、何かの拍子に不意に思い出される。

 

そんな、急に記憶の扉が開く時ってあるんだよな。

 

50年くらい前に、幼い俺はこの辺りをウロウロしてたんだな

 

そんなことがあったから、なんだか懐かしい気持ちでいっぱいになり、ちょっとだけ嬉しい一日になりましたよ。

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